医療事務、介護、保育3つの分野でサービスを展開する株式会社ソラスト様では、人手不足という課題を解決するため、インセンティブ・ポイントを導入しています。介護、保育事業からはじまったポイントプログラムは、2017年には医療事務事業にも広がり、今では全従業員25,000名で活用されています。きっかけとなった保育事業における導入の背景や効果、今後の展望について、介護事業本部 保育事業部 部長の家城悦子さんにお話を伺いました。また、実際にポイントプログラムを活用するソラストさくら保育園の皆さんに、具体的な活用方法についてもお伺いしました。
当社は、すべての人々を元気にしたいという想いのもと、
医療事務、介護、保育3つの事業に取り組んでいますが、
どの事業にも共通して人手不足といった課題がありました。
保育事業では、待機児童の解消のために保育園がどんどんできる一方で、
運営に必要不可欠な保育士の確保が大きな課題でした。
人手不足の煽りをもろに受けた現場は疲弊し、離職率も高くなっていました。
その課題を解決するために、当社では「働きやすさNo1の会社にしよう」という目標を掲げ、
様々な取り組みを行っていて、その中に「アイディアメモ」という制度があります。
現場で働くスタッフから「こんなことをしたらいいのでは?」
といった業務改善提案を募って実現していくというものです。
ある保育園の園長先生から「良い働きをしてくれたスタッフに対して、ただ労いの言葉だけでなく、
何かポイントのようなものを付与してモチベーションにつなげられたらいいな」
という提案があったことが、インセンティブ・ポイント導入のきっかけとなりました。
当社ではインセンティブ・ポイントを「ソラストポイント」と名付けています。
本部から各園の園長先生に月1回ポイントを付与、
園長先生はその月に活躍したスタッフに対してサンクスポイントを分配するという仕組みを構築しています。
ただポイントが付与されるだけでなく、最も身近な存在である園長先生から
「こういう良いところがあったよ、ありがとう」というメッセージが添えられ、
それがポイントというカタチになって貯まっていくという点が、
スタッフのモチベーションにつながっているという声をきいています。
実際に現場では、「行事の企画・運営をしてくれた」
「誰も見ていない寒い冬の朝に早く来て掃除してくれていた」
「環境整備のために工夫して飾りつけをしていた」など、小さいことでも、
頑張っている、努力している人に対してサンクスポイントを配布しています。
ポイントがもらえるだけでも嬉しいことですが、表彰式という機会を設けることにより、
みんなの前でほめられ、
頑張りが認められるということがさらなるスタッフのやりがいにつながっています。
アイディアメモ提出 | アイディアメモを提出した方に |
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ヒヤリハット提出 | ヒアリハットを提出した方に |
インセンティブ | 業績を達成した園スタッフ全員に |
サンクスポイント | 日頃の感謝を込めて、園ごとにプレゼント |
スタッフのモチベーションが高まったことで、保育園、組織全体が活性化したという声をきいています。
導入前は40%近い離職率に非常に苦しんでいましたが、インセンティブ・ポイントを導入してからは、
2年連続で離職率が10%を切るという成果が出ています。
導入前は保育園によって定着率にもバラツキがあったのですが、
園長先生がスタッフの良い行動を見つけてほめるという習慣ができたことで、
どの保育園も平均的に定着率が上がってきています。
また、毎年保護者からアンケートをとって満足度調査をしているのですが、
その結果も年々上がってきているんです。スタッフがやりがいをもって働ける環境づくりが、
サービス向上にもつながっていると感じています。
介護、保育事業からはじまったインセンティブ・ポイントですが、 今では医療事務まで広がっています。ソラストポイントをさらに浸透させることで、 現場で働くスタッフのモチベーションが高まり、 さらにサービスの質の向上と生産性の改善に寄与することで、 最終的に業績の向上につながることを期待しています。 もっとソラストポイントのファンを増やし、 約25,000人の全社員に愛される制度に育てていきたいです。